個展−白昼夢−への想い
- yuka sasaki
- 2021年10月26日
- 読了時間: 3分

2015年〜から制作していた大きなテーマであった『浄化』と『贖罪』は2020年冬で
1つの終わりを迎えました
今展はその旅の終着点、区切りという位置付けとなっています
6年近く側にいた人が34歳の若さで
全身癌で亡くなって来月で5年、
本当は来年自分がその年齢に追いついたら
このことを文章に残そうと思っていましたが
札幌のベネフィット北海道のゆかりのある
作家応援企画の波田様から
過去のも出品してもいいですよと
言って下さりよい機会なのでこのタイミングとなりました
ありがとうございました
(いつか大作も含めた大型個展ができる日がくるものなら、私の中の1つの時代として紹介できるといいなとも密かに願っています)
....
沢山の悲しい出来事が重なって遠回り
したけど今はなんでも描いてやる!と思えるし描けるはずだと強くなれました
作品によって浄化され想いは昇華されていったといえます
泣きながら食事の手伝いをしていた時の事は決して忘れないし
弱ってる姿に耐えられなくて
逃げ出してしまったことへの己の憤り、
結局自分の事しか考えられなかった、
誰かに対して真正面から向き合えていなかったことへの強い罪悪感と同時に
(作品を通して癒しや救いを求めたり、同じような状況の人を救えたら、とか、
誰かと共感したかったのです)
若くてもいつどうなるかわからないと本当の意味で気付かせてくれてから生き急いでいると言われても進む力を与えてくれた
そうでないと生きてる実感を感じなかったのも事実です
何もしない進まない日々を送るのは彼に対して失礼だと思い、それから
私にとってこの5年間は描くことが生きることそのものでした
こうしたことからどんな環境でも積極的に制作や発表ができる強さや経験値がかけがえのないものになり、他者と自分を比較せず
作品についてだけ考える毎日を送れたのだと思います
そして振り返ると作家として私は(未だに)
やっぱり時間がかかってる方だと思ってるし
この先も遠まわりしたり転んだりとまったりするかもしれないけど
『これでよかった』と心の底から思ってます
未だこのこと以外は明かせない過去ばかりですがいつか仕事先など社会的な繋がりなど気にならない状況になったりしたら
人生の一部としてなにかしらこのような個人blogでもいいから残していけたらと思います
そのためにはどんな形でも制作は続けていたいし続けているでしょう
そして
(その人に対して未練があるとかではないです)
その人のことを忘れない人の1人として
表現する者としてこれからも向き合って
感謝を忘れずに前に進んでいきたいと思います
そして制作、作品についての考え方も徐々に
変化していきました
詳しくはウェブサイト『concept』ページをご覧下さい
★白昼夢に出展できなかった大作などでも
鎮魂や祈りなどをあらわす作品があります
ウェブサイトのギャラリーページにも載っていますのでご覧いただけると幸いです★
ここまで読んで下さったみなさま
ありがとうございました
佐々木ゆか

『行方』
/F3号/2020年制作
銀の蝶を魂とし、遠い世界に向かって旅をしている様子を描いた作品